土地売却をして無申告のままだったら・・・

土地売却をして無申告のままだったら・・・

土地などの不動産を売却して利益が生じた場合、その売却益に対して譲渡所得税と住民税が課税される為、確定申告をする必要がありますが、その確定申告をせず無申告のままにするとどうなるのでしょうか。

 

まず、無申告の場合は所得税において追徴課税という罰を受ける事になります。
これは本来納税するべき税額に5%から40%の税率が加算される事を言い、無申告加算税や重加算税などがあります。
無申告加算税とは、申告期限の後に税務署の調査を受け、所得金額の決定を受けた場合、あるいは税務署の調査の前に自ら確定申告をした場合に加算される税金です。

 

課税される税率は、原則として本来納付すべき税額が50万円までは15%、それを超える部分は20%となりますが、自ら確定申告をした場合は5%となります。
ただし、平成28年分以降の確定申告では、税務署から調査の通知を受けた後に申告書を提出し、かつそれが調査を予知せずに行われたと認められる場合については、加算される税率が10%(税額が50万円を超える場合は15%)に加重されます。
なお、申告期限の後に確定申告を行った場合であっても、法定申告期限から1ヶ月以内に自ら行った場合や正当な理由がある場合は課税されませんが、短期間に繰り返し無申告があった場合はさらに10%の税率が加算されますので注意して下さい。

 

一方、重加算税とは、納付すべき税額について仮装や隠蔽があった場合に、過少申告加算税や無申告加算税に代えて課税される税金です。
不動産を売却した場合では、売却によって利益が生じたにもかかわらず、その売却益が無かったように見せかけたり、隠すなどして意図的に確定申告しなかった場合などに課税されます。
課税される税率は無申告の場合は40%となりますが、こちらも申告期限の後に確定申告をした日から遡って5年以内に、同一の税金について無申告加算税や重加算税が課されていた場合は、短期間に繰り返し違反を行ったとして10%の税率が加算されます。

 

また、法定納期限を過ぎた後に納付しなければならない税額がある場合は、追徴課税とは別に、延滞税も合わせて納付しなければいけません。
その税率は納期限から2ヶ月を経過するまでとそれ以後に分類され、毎年税率が異なります。
例えば平成29年であれば納期限から2ヶ月以内であれば年2.7%、それ以後は年9%の税率で延滞税を計算します。
なお、無申告の場合における納期限は、申告期限の後に確定申告をした日または更正通知書が発行された日から1ヶ月後となります。

 

そして住民税については、納期限までに納付できなかった場合に、所得税と同じ税率で延滞金が課税されます。
しかし、不申告加算金や重加算金は、不動産会社などの法人事業税をはじめとした特定の税金についてのみ課税されますので、個人が不動産を売却した時には課税されません。
その為、住民税は延滞金のみが課税されると覚えておくと良いでしょう。

 

こうした無申告による罰則を避ける為には、しっかりと確定申告をする必要があります。
不動産の売却に係る確定申告は難しい印象がありますが、意外と難しくないケースが多く、資料を漏れなく揃えておけば自ら申告書を作成する事も可能です。

 

土地などの不動産の売却に係る税金は、まず売却による収入金額から不動産の取得費と譲渡する為に直接支出した費用、そして該当する特例の特別控除額を差し引いて譲渡所得を計算します。
この時、取得した時期が古く取得費が分からない場合は収入金額の5%を取得費とする事ができますし、相続によって取得した不動産で、取得時に相続税を負担しているなど一定の要件を満たす場合は負担した相続税の一部を取得費に加算する事もできます。
さらに特別控除の特例には、マイホームを売却した場合に係る3,000万円の特別控除や、公共事業などの為に売却した場合に係る5,000万円の特別控除などがあり、譲渡所得を大幅に圧縮できますので忘れずに適用しましょう。

 

そして算出した譲渡所得に、不動産の所有期間に応じた税率を乗じて税額を計算します。
所有期間は、取得日から不動産を売却した年の1月1日までの期間が5年以内であれば所得税30%、住民税9%であり、5年を超えていれば所得税15%、住民税5%となります。また、所有期間が10年を超えているマイホームやその敷地を売却し、かつ一定の要件を満たす時は、6,000万円までの譲渡所得につき所得税10%、住民税4%の軽減税率が適用されます。
なお、所得税は、他の総合所得から計算した所得税と合算し、その合計額に2.1%の復興特別所得税が加算されますので注意して下さい。

 

こうして計算した所得や税額は、分離課税用の確定申告書第三表と譲渡所得の内訳書に記載し、売買契約書や固定資産税精算書の写し、不動産に係る全部事項証明書などの他、適用する特例に応じた書類を添付して提出します。
このように申告自体は難しくありませんが、不安がある場合は税理士に依頼すると良いでしょう。

 

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